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現代即売会イベント(祭)考(2) - 映像系即売会は成立するか? [コミケ系イベント考]

この日記は3月11日付の「【朝の体重】74.4kg&現代即売会イベント(祭)考(1)」の続編になります。
初見の方はそちらも合わせて御覧になると宜しいかと思います。


前回では、コミケを軸とした「祭」たる同人誌即売会イベントの形態がインターネットにまで広がってきているという現状をお話ししました。

で、今回なのですが、実はこれが本題だったりするのです。

「同人誌即売会イベント」という形態が映像コンテンツの作家さんに支持されるかどうかについての、私なりの考察を述べていきたいと思います。


・・・・・・・・・・

いわゆる音楽系同人は、コミックマーケットにおいてもごく初期から存在したと言われています。

例えば、私が所属する秘密結社不気味社の「豪快な歌声」シリーズ等は音系同人の初期から作品を供給しています。他にもコミケにオリジナルの音楽作品を収録したテープや音楽CDを販売していたサークルはそこそこ存在していました。

そうした音系の有力同人サークルが結集して音系マルチメディア同人即売会の「M3」が出来た経緯は前回にもお話ししました。

それならば、3DCGを軸にしたオリジナルアニメーション作品を頒布しているサークルがコミケに集い、そこからアニメーション作品の即売会を開催する機運がこの10年間にあったとしても何の不思議もありません。

が、ここ10年間でそうしたアニメーション作家さんの動きはほとんどありませんでした。


それでは、
なぜ音楽系サークルさんに比べてCG映像系アニメーション作家さんのサークルが結集して独立した即売会を運営しようという動きが出なかったのでしょうか?

それには何点か理由があります。
その中で私が思いついたものを以下に箇条書きしてみます。

(1)そもそもアニメーション作家系のサークルが少なかった
(2)コミケに参加しているアニメーション作家さんも少なかった
(3)コミケ等の即売会で突出して売れているアニメーション作家さん自体
  上記(1)(2)の理由で参加数が少ないため存在していなかった
(4)即売会に参加するサークルが少ないため、アニメーション作家さんの
  横の連携が取れていなかった

実は(1)の項目だけですべてが語れてしまうのですが、
とにかくコミックマーケットにサークル参加するCG映像アニメーション作家の人(達)が少ない(いない訳ではないです)ために、基本的に映像中心の即売会を開催する機運自体が存在しないという状況が続いているということです。

ということで、
CG映像アニメーション作家さんが積極的に即売会に参加するためには、コミックマーケットなどに参加する意思を持った作家さんが増えることを期待するしかありません。

しかし幸いなことに、ここしばらくのニコニコ動画の動向を見ていると、初音ミク系のコンテンツ作家を中心に自主作品のCDパッケージ化を積極的に行ってVOCALOIDオンリーの即売会に持ち込んだりする動きが出てきています。

こうした積極的な動きをしている作家さんとタイアップしていけば、映像系即売会を立ち上げるチャンスを確実につかむことができるのではないかと思います。



後は、
映像系即売会を開催する場合において、
どのようなコンテンツの展示形態をとれば一般参加者に映像作品をより多くアピールしていけるかについて考えを巡らせなければなりません。

私の師匠はM3大阪の展示形態を見て、

「映像上映コーナーで椅子を置いて映像をじっくり見させるのは、
 客の流動性の妨げになってしまうのでマイナスではないか?」

という感想を述べてくれました。

この一言の中に語られているのは、即売会の命である「客の流動性」が、サークルのアピールのために流されるPV映像とその上映ブースによって澱んでしまうという問題点です。

これを解消するのはなかなか容易ではありません。
方法としては複数のモニタを並べての複数映像の同時上映などが考えられますが、当然音がかぶってしまうという問題点も出ます。
といってもスクリーンが一つだけでは、客は会場にある多くの映像作品を短時間でザッピングして好みの作品を見つけることはできません。

あるいは、ニコニコ動画における「週刊ボーカロイドランキング」のような、作品そのものを運営側でザッピングに適する形に編集して短時間に何回も上映できるようにする方式です。

これが出来ればスクリーンの数が少なくても見流しが出来るので便利です。

場合によっては会場上映用の映像ネタを常時アップロードして見てもらえるサーバーサイトを立ち上げておいて、参加サークルさんは積極的にそこに映像をアップロードし、運営側ではそのコンテンツを参照して編集することで即売会場で上映するPVを作れるようにします。
(勿論サーバーにアップロードされる映像に関して、あらかじめ即売会運営側で編集されることをサークルと運営側間で確認しておく必要がありますが)

こうしたからくりを用意することで、即売会の内部だけでなく場合によってはインターネットの世界でも即売会の運営が広範囲にアピールできるため、宣伝効果としては非常に高いのではないかと思います。

問題はそんなサーバーを誰が設置・運用するかということなのですが。
(汗)

現代即売会イベント(祭)考(1) [コミケ系イベント考]

昨日に引き続き即売会イベント関係の雑想などを。


即売会イベントと言えば「コミックマーケット」の存在を外すわけにはいきません。

何せ日本で行われるほぼ全ての即売会は、コミックマーケットの運営ノウハウをお手本にして運営されているからです。
というよりも、即売会を自主的に運営したいと思う人は、まずコミックマーケットのボランティアスタッフに参加して即売会運営を直接肌で感じなければなりません。
と同時に、コミケの偉い人たちと知り合い、人的にも様々な支援を受けられるようなネットワーク作りに腐心しなければ、最終的にどんな事態が起こっても機動的に対処できる自主即売会イベントの運営スタッフを育成できません。

しかしコミケの存在のおかげで、
日本ではこの20数年の間に数百人から最大数十万人規模の一般参加者(※1)をさばける即売会イベントが日本国中のあっちこっちで開催できるようになりました。
即売会イベントと言うとコミケを指す人は我々の世代(40代ね(汗))では多いのですが、実際には大阪にもかなりの数の自主運営系即売会イベントが開催されています。

この即売会の乱立は、それぞれがコミケのような大型即売会を目指してお互いをつぶしあう方向で動いている訳ではなく、あくまでコミケやそれに準ずる大型即売会では埋もれてしまうけどそこそこ人間が集まるジャンルに集まる人々が運営ノウハウを得て独立し、それぞれ同好の志を募って定期的に集まってワイワイ楽しもうという趣旨で運営されているのです。

いずれにしても、このような本来の意味での「同人」の集いとなっている小さな即売会が日本全国で行われることで、最終的に日本の同人誌文化を強力に支えているのです。

コミケは「単独で最強」というイベントではない所がコミケを維持し発展する原動力になっているとの認識を持つ必要があります。



そして、
この20年間のコミケ文化の中で、若者達は次第に

「新しい祭のやりかた」

を体得するようになってきました。

コミケは日本の祭のように特定の御本尊を拝し奉るイベントではありませんが、
かつては「米沢嘉博代表」という、今では残念なことに天上の神様になってしまったけれども存命中は文字通りコミケの「顔」として機能しておられた偉大な方がいらっしゃいました。

そしてコミケは米沢代表の懐の深さによって、数多の同人誌を受け入れてそれを発表し頒布する場として長年機能してきました。
この場の運営において即売会の代表たる地位の人は、

「もし会の運営において何かあったら、会を代表して腹を切る。」

ことを肝に銘じて即売会の運営にあたってこられました。

”腹を切る”という言い方は少々物騒ですが、これは責任者として責任を取る=場合によっては警察にしょっ引かれるという意味です。

こうした体制で即売会を運営していることを代表自らが即売会参加者に対して周知させることにより、一種の信頼感を醸成し祭としての一体感を高めることに寄与されていたと思います。

このような依代(よりしろ)による祭の運営形態は日本では古来からある物なのですが、今の世にも通用するだけでなく今の時代にフィットする形で現時点でリアルタイムに進行する祭が存在すことに驚きを感じざるを得ません。


しかも、これがインターネットの世界でも通用していることを証明する人間が、これもまたリアルタイムで存在しています。

具体的に言うと巨大掲示板「2ちゃんねる」と「ニコニコ動画」を運営するひろゆき氏がそれに相当します。彼がコミケに直接的に関係したかどうかについては私の知るところではありませんが、コミケにおける米沢代表の立ち位置に立ち、かつそれを彼自身が理解していると思えます。


反対に、依代を立てずに黒幕化しようとして祭をリアルタイムに失敗させようとしているインターネットのコンテンツ運営会社もあります。

そうです。今あなたが読んでいるSNSがまさにそうなのです。
依代が黒幕と化したとき、祭は失敗するのです。

なぜ失敗することになるのか?
その理由は、今の日本の若い世代が「正しい祭とは何か?」を肌で感じて知っているからに他なりません。

お上が領民に対して投げ与えるものが祭ではないのです。
祭はお上が作り出せるものではなく、祭り上げる人間と同じ目線に立つ者が代表=依代になることで、初めて盛り上がりを見せるのです。

日本では、インターネット技術と言えどもこうした正しい祭によって導かれる時代が来ていると愚考する次第です。(笑)


※1:

コミケをはじめとする即売会では、同人誌を頒布する方も同人誌を購入する方も同じ「参加者」として扱います。両方を参加者とすることで、買う側の人間にも即売会の運営に協力する意識を持ってもらうことができ、最終的にスムーズな会の運営が可能になります。
コミケが60万人の人間を受け入れながらスムーズに運営できているのは、「全員が参加者」という意識の徹底があるからこそなのです。

マルチメディア系即売会考 [コミケ系イベント考]

M3という同人誌即売イベントは、お世話になっている友人の方々が今から10年前に並々ならぬ情熱を傾けてスタートし、そして今も続けて開催されています。

スタート時点ではコミケでのいわゆる「音系」と言われる音楽CDの頒布を目的に活動していた有力3サークルが協力し合って出来たものだけに、他の音楽系サークルから信頼されて発展を遂げています。今ではインディーズにとどまらず音を扱うほぼすべてのジャンルの創作団体が集い、その成果をCDなどの音楽メディアにパッケージして頒布する一大イベントにまで成長してきました。

しかし、その成長の過程で何度かM3のスタッフの人に打診され、果たせなかった課題がありました。

「CGアニメコンテストにエントリーしている映像作家さんに呼びかけて、即売会に参加してもらうということはできないだろうか。」

これについては当初、知り合いの映像作家さんに呼びかけてサークル参加してもらうだけでなんとかなるだろうと思って軽い気持ちで引き受けたのでしたが、実際CGアニメコンテストの上映会場での懇親会に参加してぽつぽつとそういった話を持ちかけてみても、なかなか実際に参加するところまでこぎつけるパターンは少なかったのです。

なぜ映像作家さんにM3が周知されないかと言うと、その理由はさまざまあると思うのですが、昨晩そのことをM3スタッフと討論した後1日たってから考え直すに以下の原因があるのではないかと思えてきました。

(1) M3というイベントが映像作家さんに周知できていない

(2) そもそも映像作家さんはコミケの存在すら知らない人の方が多い

(3) コミケすら知らない、または参加したことがない人が自主的に
  オンリーイベント的な小規模即売会※に顔を出せるかと言うと、
  かなり不安があると思われる

(※現在のM3は、もはや小規模とは呼べないくらいの参加サークル数と
  一般参加者数になっています。)

とりわけ映像作家さんにとって「上映会と即売会、いったいどっちが大勢の人間に自分の作品を周知してもらえるか?」ということが大切なのではないかと思います。

コミケは現時点で世界最大の同人誌即売イベントであるため、コミケにサークル参加することで自分の映像作品を見てもらう機会や作品パッケージを購入してもらえる可能性が非常に高いために、まずそちらに参加する映像作家さんが多数出てくると思えるのですが、現実的には自らサークル参加している方はごく少数にとどまっているのが現状です。

というのも、映像作家さんの中にはコミケをはじめとする即売会イベントへの参加方法を知らない・または経験がないといった人が実はほとんどだったりするのじゃないかと言うのが現状ではないかと思えるのです。
まずはここをなんとかしなければ、映像作家さんにも積極的に参加してもらえるような即売会イベントには出来ないのではないかと思います。

そもそもM3の発端がコミケの中のサークルさん達という所からきているのを考えると、映像系サークルさん達が集まって新しい即売会イベントを…、という流れが発生することこそが正道だと思うのです。

が、実際のところは映像制作系のみならず、3DCGコンテンツ系の人たちですらそうしたジャンル限定即売会の創設に向けた動きは出せませんでした。結局そのジャンルの中で誰かが手を上げない限り、そうしたイベントの創設とサークル参加の誘致は成功しないのではないかと思えます。







ところがところが!

ここにきて「ニコニコ動画」という新しいムーブメントが、膨大な映像作品の発表と批評場所として機能し始め、今まで全く考えられなかったスピードで新たな映像作家を増殖させつつあります。

今回の大阪M3においても、「ニコニコ動画で作品を発表していた◎◎Pさん!」という声があちらこちらで聞けました。私の友人同士においてすら、ニコ動映像作家と有力サークル元代表が私の事務所で知らずに邂逅していたことがわかってびっくりしたという話もありました。

それ以外にも、ニコニコ動画のおかげで3DCGコンテンツが再びリスペクトされてポリゴンデータの利用が見直されはじめたとか、突然ニコニコ動画に新しい3DCGアニメーションツールとその使用マニュアルがアップされて注目を集めたりとか、さらにそのツールを利用して神動画を発表した人が出たりとか、といった現象が立て続けに発生しています。

驚くべきことにニコニコ動画が立ち上がって1年少々という短い間に、我々がパソ通からインターネット利用の現代に至るまでに経験した「パソコン通信文化の発展」を短期間で爆発的に進行させているという事実があり、それが今も続いていることを肝に銘じなければなりません。

来るべき時代のマルチメディア系即売会はニコニコ動画の映像作家にフォーカスを当て、彼らが必要とする技術やコンテンツをやり取りする場を設け、そして作者とコメント職人たちが面と面を向き合わせる場所を作るために苦心していかなければならないと思います。

と言うか、既にニコニコ動画を軸とした即売会やオフラインイベントは次々と実施されてきており、「初音ミク」に代表されるボーカロイド関連作品のオンリーイベントが東京方面で2回目の即売会を開催するという情報もはいってきております。



ということで、そういった動向をつぶさに見つめながらも、マルチメディア系同人即売会の方向を探っていかなければなりません。

なんせニコニコ動画ときたら、1年365日24時間常に映像コンテスト大入満員で多数のコメントが飛び交っている「毎日がコミケ」状態なのですから。(汗)

今日は大阪M3 [コミケ系イベント考]

今日は遂にM3大阪開催の日!
私も盟友の金津鬼さんのサークルを手伝うために、
いや、不気味社社員・SSS総司令として、
久々にサークル参加&お手伝いをやってまいりました。

しかし実りの多いイベントでした。
20数年ぶりに邂逅する人々がいらっしゃいまして、
しかもその長い年数ブランクを全く感じさせないくらいに技術話で盛り上がりました。
みなさん全く若いです。(大汗)
サークルも東京の本家M3どころかコミケばりの盛況を博し、
売上も非常によかったです。

ところが、M3大阪の後に続くマルチメディアイベントでの協力を要請されちゃいました。
(汗)
進んでドツボにはまる私はやっぱり若いのか?

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